目次
まえがき
第一章 フランスの絶対主義
一 支配階級としての貴族
絶対主義君主の役割
権力を組織した宮廷貴族(大領主)
宮廷貴族と高級官職
国家財政の実権
高級官職の収入
国家財政に占める官職収入の比重
宮廷の官職
無用官職に高い俸給と副収入
年金制度と赤帳簿の濫用
財政危機にたいする宮廷貴族の責任
宮廷貴族が破産したという誤解
宮廷貴族は大領主
フランス絶対主義は大領主の権力集中
外国人領主の独立的存在
地方貴族の貧富の差
家柄万能の時代
法服貴族の権限
法服貴族の野党的発言
自由主義貴族の立場
二 ブルジョアジーと商工業
商業貴族
総徴税請負人
銀行家
商人
工業家
株式会社
ブルジョアジーは被支配者であった
三 諸階級の複雑な利害対立
高級僧侶と下級僧侶
都市のサンキュロット
土地所有と領地所有のちがい
地主、自作農、貧農
領主権廃止は農民革命にならない
王権と領主権の比重
第二章 フランス革命の開始
一 革命の原因ー財政の破綻
基本的原因は何か
宮廷貴族の財政的特権
貴族の減免税特権
貴族によるブルジョアジーの収奪
チュルゴーの政改革
ネッケルの財政改革
カロンヌの反動的財政政策
二 三部会召集をめぐる紛争
ブリエンヌの弾圧政策と抵抗運動
三部会召集の圧力
貴族革命論の誤り
三部会選挙をめぐる騒乱状態
レヴィヨン事件
三 バスチーユ占領
国民議会の宣言
国民議会解散の計画
王権による譲歩と弾圧政策
宮廷貴族の軍事クーデター
革命の成功
四 国民議会の権力
宮廷貴族の敗北と亡命
法律革命論の誤り
上層ブルジョアジーの勝利
財政政策の逆転
自由主義貴族の協力
大恐怖とバスチーユの相違
封建権利廃止の宣言の意味
五 ヴェルサイユ行進
国民議会の分裂
王権による反撃体制
国王と議会のパリ移転
亡命の第二波
ラファイエット派の勝利
第三章 フイヤン派の権力
一 革命の諸党派
僧侶財産の国有化とアシニアの発行
ネッケルの敗北と亡命の第三波
王党派的反対派
一七八九年協会またはラファイエット派
ジャコバンクラブ
コルドリエクラブ
二 国民議会の改革
財政改革
封建権利の部分的廃止
郡県制と地方自治法
第一身分と第二身分の廃止
ラメット派の台頭
ラファイエット派とラメット派の相違
総徴税請負人の敗北
商工業の自由をめぐる闘争
反領主暴動と労働運動の抑圧
三 国王の逃亡とシャン・ド・マルス事件
国王の逃亡計画
国王廃位の要求
フイヤンクラブの結成
シャン・ド・マルスの虐殺
憲法の制定
新制度にたいする左右からの非難
四 立法議会の初期
フイヤン派対左派
全般的繁栄と政治的安定
インフレ、買占め、暴動
インフレ対策
左派の攻勢
戦争問題とラメット派の後退
五 敗戦と八月一〇日の武装蜂起
ジロンド派内閣の政策
領主権の無償廃止について
ジロンド派内閣の失脚
フイヤン派政権の復活
封建貢租の無償廃止
フイヤン派のクーデター計画
武装蜂起の推進者
チュイルリー宮殿の襲撃
八月一〇日の結果
混乱した理論的解釈の実例
第四章 ジロンド派の時代
一 敗戦から勝利へ
ジロンド派による改革
立法議会と内閣の弱体化
パリコミューンの登場
九月二日の虐殺
虐殺の責任者
ヴァルミーの会戦
相次ぐ戦勝
二 国民公会の召集
国民公会の派閥
ジロンド派指導者
パリコミューンの抑圧
政治的安定
財政問題
穀物商業の自由をめぐって
戦争拡大論の定着
国王の裁判をめぐって
三 敗戦とジロンド派の後退
デュムーリエ将軍の反逆
破綻するジロンド派の政策
自由貿易主義の後退
食料危機と過激派の登場
過激派の煽動する食料暴動
革命裁判所の設立
穀物最高価格制の決定
四 ヴァンデーの反乱
初期の反革命運動
なぜ農民が反革命に転じたか
密輸人、収税人の反革命運動
王党派と革命軍の激戦
ジロンド派の対策
五 ジロンド派の追放
ジロンド派最後の攻勢
五月三一日、六月二日の武装蜂起
ジャコバン派の独裁は成立しなかった
平原派の力とブルジョアジー
モンタニヤールはサンキュロットか
ロペスピエールの独裁はなかった
ジロンド派追放の原因
累進強制公債をめぐる国民公会の分裂
第五章 恐怖政治の展開
一 過激派の攻勢と敗北
旧公安委員会への不満
公安委員会の改選
過激派の闘争と買占め禁止法
過激派の弾圧
二 恐怖政治の推進力
工ペール派と過激派残党の提携
九月五日の事件ー恐怖政治の出発点
大公安委員会の権限
内外の危機と革命裁判所の活動
一般最高価格制の効果
食料委員会と革命軍
過激派の消減
三 恐怖政治の効果
外国人銀行家の迫害
危機からの脱出
反資本主義的政策かどうか
工業の振興政策
恐怖政治が大工業を滅ぼしたことはない
第六章 フランス革命の終結
一 ダントン派とエベール派の没落
革命政権の腐敗
ダントン派の寛大政策
工べール派の極端政策
工べール派は人民の前衛か
工べール派の粛清
ダントン派の処刑
二 ロベスピエール派の敗北
モンタニヤールの分裂
ヴァントゥーズ法
土地革命への接近
反対派の抵抗
戦勝とロペスピエール派の孤立
反ロペスピエールの陰謀
テルミドールの反革命
ロペスピエール敗北の理由
三 モンタニヤールの消滅
ジャコパンクラブの終末
ジロンド派の復帰
ジェルミナルの暴動
プレリアルの暴動、パンと九三年憲法
恐怖政治の全廃
大ブルジョアジーの完全支配
第七章 フランス革命をどのように理解するべきか
一 革命史を長期的に見ると
総裁政府からナポレオンの帝政へ
王政復活から七月革命へ
二 フランス革命と明治維新の比較
フランス革命に土地革命はなかった
大工業は断絶しなかった
恐怖政治の過大評価をいましめる
政治革命論への逆戻りも正しくない
財政問題を忘れてはならない
フランス史への誤解が日本史への誤解を生む
日本におけるフランス革命史研究の意味
フランス革命史文献の解説、短評
フランス革命史関係文献一覧
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